55歳の自己改革
工藤公康著 講談社
ソフトバンクホークスの工藤公康監督が監督になってから、悩んで考え方を変えていったことが書かれている本です。
現役を引退しようと思ったわけ

(東北大震災の被災地を訪問して)つらい経験をしながらも、街を復興させなければいけないという、みなさんの強い決意を感じる日々でした。 野球をやりたいなんて言ってる場合じゃないな、と思いました。リハビリして、来年どこかに挑戦しようなんて考えている場合じゃない。いまここでやれることをやり尽くさなければ、オレはダメなやつだなと。
「自分が野球をやりたいという想いより、この子たちに野球をやりたいという想いが伝わっていくならば、彼らが頑張ってくれるなら、まあ、自分の野球人生はもうこれで終わろう」 そんな心境になったのです。
→野球をやりたいなんて言ってる場合じゃないと思って引退したそうです。
専用アプリでデータを駆使した野球

このタブレット端末は、提携するIT企業と開発したデータ検索アプリを使って、ボールの動きを三次元的にトラッキング(追跡)する弾道測定器の「トラックマン」や、プレー映像、配球や球種の傾向などさまざまなデータベースにアクセスし、確認することができるようになっています。
→さすがソフトバンク。選手にタブレット端末を配り専用アプリでプレーを分析しているんですね。
自分のプレーを科学的に分析してレベルアップにつなげるのはいいことです。
ただ、相手のクセや戦略を分析して相手の弱点をつくことばかりをやってしまうと、スポーツとしてつまらなくなってしまいます。データ野球もほどほどに。
最近の若ぇもんは

いまの若い選手たちは、よくなりたい、成長したいという思いはしっかりありますが、一つのことに没頭できるほど、信用できる軸のようなものを持っていないのではないか? だから、僕らがそういうものを育める環境をつくってあげなければなりません。
→昔は、コーチや監督に盲目的に服従している選手が多かったのではないでしょうか。コーチや監督が正しくないことも多かったでしょうが、迷わずに信用できたことはよかったと思います。
けれども今では、いろいろな情報が入ってくるだけに、1つのことだけ、一人の人だけを信じて軸にすると不安になってしまいます。若者を育てるのもたいへんですね。
工藤氏が監督になってからあれこれ悩んだことが書かれている本でした。
と、この本を読んでいるうちに0時が過ぎて、私も55歳になってしまいました!
ちなみに工藤公康氏の誕生日は5月5日だそうです。
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