手を抜いたっていい。休んだっていい。
対岸の家事
「わたし、定時で帰ります」の著者が描く、もう一つの長時間労働
朱野帰子著 講談社

今日はこの小説を紹介します。
家事ばかりをやらされて

詩穂は中学生のころ母が亡くなってから家事を全部やってきた。詩穂の父は全く家事をしないばかりか、料理の手を抜くと食べようともしない。
一日でもいい。
「今晩のご飯はお父さんが作った。お母さんの代わりに家事をよく頑張ったね」と言われていたら家をでようとは思わなかっただろう。
詩穂は高校を卒業した日にこっそりと家を出て父との関係を断った。
というようにストーリーが始まります。
専業主婦が絶滅危惧種になった日

詩穂は結婚して専業主婦となり一人の娘を育てている。子どもができればママ友ができるかを思ったが、周りにいるのは子どもを保育園に預けて働きに行くママばかり。
ママ友はできない。やっとできたのが一人のパパ友。
専業主婦だと言うと「絶滅危惧種だ」と言われてしまう。「働かないのは悪いこと」と周りの人たちは思っている。
家のことは私に任せて

詩穂の隣の部屋に住む礼子は二人の子を育てながら働いている。夫は育児を手伝ってくれない。自分の仕事が忙しいときに二人の子が続けて水疱瘡になる。近くに頼れる親戚もいない。疲れ果てて夜中にマンションの屋上から飛び降りそうになる。
そんな状況をを助けてくれたのが専業主婦の詩穂だった。
→というように話が展開してきます。子育てと家事がどれだけ忙しいか、仕事との両立にどれだけ無理があるかが感じられます。
少子化になるのは昔から分かっていた

この物語の中で、今は人口が減っているが、そもそも核家族化した時点で人口の増加は終わっている、と言う話がでてきました。
(以下はあべっかんの意見です)
昔は大家族でした。爺ちゃん婆ちゃんが一緒に暮らしていました。近所付き合いも濃厚でした。そんな環境だと子どもが何人いても大人たちみんなで育てることができます。
でも核家族になった時点で、子どもを3人も4人も育てるのは難しくなってきます。うちは4人ですが。家族の子どもの平均数が2人になった時点で人口は減ってきます。
若者不足の高齢化社会になるのは、核家族が増えてきた50年前から決まっていたのですね。この本を読んでそう感じてしまいました。
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