初心者に教えるには説明しすぎてはいけない

学習方法

初心者に何かを教えるとき、丁寧に説明しすぎていませんか。説明が長いと初心者はかえって難しく感じてしまうことがあります。長々と丁寧に説明するよりも、まずはやらせてみましょう。

初心者向けのセミナーなのに

以前、まだわたしが勉強会を開催するまえのことですが、エクセルVBAのプログラミング入門というタイトルでトライアルセミナーを行いました。トライアルなので90分という短い時間で受講者は知人だけというものでしたが。

入門コースなのでプログラミング未経験の初心者向けの内容です。簡単なサンプルプログラムを私の方で用意して私のPCで動作させるのを受講者に見せながら説明するという形にしました。

初心者向けなのでサンプルプログラムは簡単なものにしてあります。使われるコマンドも基本的なものだけです。コマンドには丁寧な説明を書き、説明もしました。

セミナー後に受講者に感想を聞いたところ、こういうものがありました。

  • 「プログラミングの説明は私には難しいかも」
  • 「文字の羅列が映し出されても何が何だかわからない」
  • 「これより前の段階(基礎の基礎)のコースがあるといいのだが」

簡単な内容に絞って丁寧に説明を書いたつもりなのに、これ以上丁寧に説明するにはどうしたらいいのでしょうか?

丁寧に説明すればするほど理解されない

ここで私はある記事を思い出しました。

私が一番に感じたことは『初心者にプログラミングを理解してもらうためにはプログラミングの説明をしてはいけない』ということでした。プログラミングを説明しようとする場合、一般的には丁寧で分かりやすい説明を心がけます。しかしそのような説明をすればするほど、自然と言葉数が増えていきます。その言葉数が増えること自体が初心者の方にとっては何よりの苦痛なのだそうです。だからこそ、初心者にプログラミングを理解してもらう場合、説明するという方法では難しいのではないかという仮説が私の中にありました。

「5分間キャリアコンサルティング」

これによると『初心者にプログラミングを理解してもらうためにはプログラミングの説明をしてはいけない』のです。

丁寧に説明しようとするほど説明の文章が増えて初心者に苦痛を感じさせてしまっていたのです。これを忘れていました。でも、そうとわかれば解決策がありそうです。

まずはやらせてみて体で覚えさえよう

子どもにものを教えるときも同じかもしれません。苦手な科目はたくさん説明されればされるほど、わかりにくくなってしまうこともあるでしょう。
ではどうすればいいのでしょうか?

理想的には、遊びながら使っているうちに自然に覚えるのがいいのでしょう。ただ、そういったケースを見つけるのは難しいかもしれません。
遊びながらが無理でもとにかく使ってみる。使っているうちにだんだんと正しい使い方が直感的にわかってきます。

スポーツを子どもに教えるときも、手や足の角度をどうするとか説明するよりも、まずはやらせてみてできないときは手取り足取りで形を体に覚えさせます。それと同じです。

拳法の型を覚えさせるように基本を反復させよう

私は学生のころ、少林寺拳法をやったことがあります。空手と同じように、少林寺拳法にも型があります。天地拳第一とか竜王拳第一とか。

両手両足を使って、突いたり蹴ったり受けたり投げたりという動作を順番に行います。先生や先輩に、手取り足取り直されます。この型の中には拳法で必要な動作が詰まっています。型を体に覚え込ませてしまうことで、いろいろな技の基本となる動きを習得できるようになっています。

初心者や子どもにものを教えるときは、長々と細かく説明するよりも、憲法の型のような基本が詰まった例題やドリルをくり返して行わせるほうが基本が体にしみついて自然に覚えることができるのではないでしょうか。

そしてくり返して練習したあとでできるようになったことが実感できることも大切ですね。

今回、初心者向けのセミナーをやってみてそう感じました。
次にあべっかんがセミナーをやるときにはこれを反映してグレードアップするつもりです。


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