子どもにプログラム教育をするのはなんのため?

プログラミング教育

プログラミング教育なんて、一般人や子どもには必要ないんじゃないの? と思っていませんか。

たしかにプログラミングはプログラマーがやることであって、一般人はプログラムが書けなくても特に困ることはありません。では何のためにプログラミング教育をやるのでしょうか? 本当にプログラミングを学ぶ必要があるのでしょうか? ここではプログラミングを学習する意義を、例を挙げて説明してみましょう。

学校でプログラミングの学習が始まる

2020年、東京オリンピックの年から、学校教育でプログラミングの学習が必修化されます。

「プログラミングってプログラマーやパソコンおたくがするものでしょ!なにも全員にやらせなくたっていいじゃないか」

と思った人もいるのではないでしょうか。たしかに、みんながプログラマーになるわけではないですし、プログラマーっていうのはそれほど儲かる職業でもありません。むしろブラックな職場もあります。では、どうして学校でプログラミンングなんて教えようとするのでしょうか?

子どもがプログラミングを学習することで何が得られるのか。その答えはいくつかあります。ここでは、その中のいくつかを具体例で説明します。

コンピューターには正確な指示をしないと伝わらない

「のどが渇いたー」と言うと、気がきく部下はコップに水やお茶やビール(?)を入れて持って来てくれるかもしれません。けれども、ロボットやコンピューターに指令を出すときには「のどが渇いたー」だけでは伝わりません。そもそも「のどが渇いた」だけでは指令になっていませんから。

「水を持って来い」でも不十分です。ロボットはバケツに水を汲んでくるかもしれません。あるいは練習中に倒れたラグビー部員のように、ヤカンに入れた水を持って来て頭からかけられてしまうかもしれません。

では「飲み物を持って来い」だとどうでしょうか。これならよさそうな気もします。けれどももしかしたら2リットルのペットボトルをそのまま持ってくるかもしれません。あるいは「カレーは飲み物だ」とロボットが誰かに聞かされていてカレーを持ってくるかも。それはそれで面白いのですが。

意図したことを伝えるためには、「コップに入れた1杯の飲料水を持って来い」のように、ものと量を正確に指定する必要があります。

プログラミングをするときには、このようにものごとを正確にコンピューターに伝えなくてはいけません。判断をさせるときには判断基準も明確にします。ものごとを正確に伝えるトレーニングになるのでプログラミングは子供にとってよい学習になります。

処理の流れを想定外にならないように考える

次に自動販売機のお釣りを出すためのプログラミングを考えてみましょう。

110円のジュースを買おうとして1000円札を入れます。もしお釣りが10円玉で89枚出てきたらどうでしょうか。怒りますよね。

では100円玉が8枚と10円玉9枚だったらどうですか。私だったら、「なんだよ、500円玉と50円玉はないのかよ」、と不満に思いながらもギリギリ許せるところでしょうか。人によっては自販機を蹴っ飛ばすかもしれませんね。

プログラミングをするときは、500円玉、100円玉、50円玉が何枚以下になったら「釣り銭切れ」にして1000円札を受けつけないようにするのかを決めておかなくてはいけません。

「そうか、そういう事態も考えておかなくてはいけないのか!」

というように処理の流れを考えることも子供にとってよい学習になります。プログラミングをするときに、ユーザーが想定外の操作をしてバグが発覚した、ということがよくあります。想定外が無いようにプロのプログラマーが一生懸命考えているにも関わらず、です。

処理の流れを考えて漏れがないかを確認する。こういった学習をしておけば将来いろいろな局面で役に立つことでしょう。

プログラムを書くことではなく、考え方を学習することが目的

これらの例のように、子供がプログラミングの学習をすることの目的はプログラミングで必要となる考え方を身に着けることです。プログラムを書くことが目的ではありません。プログラマーを育成することでもありません。あべっかんはそう考えています。

実際に学校でのプログラミング教育が始まってみないと具体的な授業内容は分かりませんが、プログラミングの考え方を学習することが目的なんだ、と思っていただければいいでしょう。

プログラミング教育のイメージがつかめてきたでしょうか?


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