小学生のプログラミング教育とは

今年度から、小学校や中学校でプログラミング教育が必修となりました。ただ、コロナ禍でそれどころではない学校が多いかと思いますが。
文部科学省が作成した「小学校プログラミング教育の手引」を読んでみました。
小学校プログラミング教育のねらい
児童に、「コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということ」を各教科等で体験させながら、「情報活用能力」に含まれる以下の資質・能力を育成すること
となっています。以下の資質・能力というのはこの3つです
- 識及び技能
- 思考力、判断力、表現力等
- 学びに向かう力、人間性等
この「知識及び技能」って難しそうと感じるかもしれません。
けれどもその内容を読むと、
身近な生活でコンピュータが活用されていることや問題の解決には必要な手順があることに気づくこと
となっているので、小学生は「気づけばいい」みたいです。それなら簡単ですね。
論理的思考力をつけて問題解決できるようにするのが目的

思考力、判断力、表現力等が難しそうです。
自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力。
と書かれています。この力をどの程度育成すればいいのでしょうか? 測るのが難しいですね。論理的思考力をつけて問題解決ができるようにしたい、という方向性はわかりました。
プログラミング言語を覚えてプログラムを作れるようにするのが目的ではありません。プログラミングの考え方ができるようにする。つまり論理的思考力をつけて問題解決できるようにする、のが目的です。
大勢の意見を反映したら何も決まらない

この手引きでは、プログラミング教育は専門の教科にするのではなく、各教科の中でやるように、というか、やってもよい、というように曖昧に書かれています。
各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすること。
やり方については明記されておらず、各教科でうまくやってね、といった感じで終わっています。
プログラミング教育の手引きには、こういう形でやれ、とは書かれておらず、なんか曖昧なままで終わっています。教育現場ではどうしたらいいのか困っているのではないでしょうか。
何かを決めるとき、大勢に意見を聞くと反対する人が必ずいます。ですのでリーダーが方向性を決めて反対意見を押し切って進めないといけません。プログラミングの手引きを見るとそういったことをせずに、無難なものにした結果が表れているように感じました。
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