「プログラぶっく」は素晴らしいツール(?!)

先日のブログで紹介した本「プログラミングをわが子に教えられるようになる本」でプログラぶっくというツールが紹介されていました。
今日はこれについて書きます。
「プログラぶっく」は、パソコンがなくてもプログラミングの実行ができるというツールです。使い方はこんな感じです。
- スマートフォンに「プログラぶっく」の無料アプリをインストールする
- 本の巻末にある命令カードを切り取って並べてプログラムを作る
- アプリ内で並べたプログラムを写真で読み取る
- アプリで実行ボタンを押す
するとアプリ内のキャラクターがプログラムの指示通りに動きます。
課題をクリアしてゴールにたどりづければ成功となります。
このように、パソコンがなくてもプログラムを作って動作を確認することができるのです。とてもすばらしいツールです。
使う人の気持ちがわかっていなさすぎ

「プログラぶっく」はとてもすばらしいツールです。
と思っているのでしょうね。作った人は。
プログラミングに興味があって本を買った人のうち、このツールを使いこなして、9問ある練習問題をやる人はどのくらいいるのでしょうか?
きっと1割もいないと思います。
普段家でパソコンを持っていない人が、ここまでやるとは思えません。一般人には敷居が高すぎます。IT系のエンジニアだったらやるかもしれません。でもITエンジニアなら家にパソコンを持っているでしょうけど。
スクラッチという教育用のプログラミングツールがあります。もちろんパソコン上で動きます。スクラッチだと、プログラムを間違えても簡単に直して再実行することができます。
けれどもプログラぶっくではプログラムをスマホで読み取るというひと手間が入るので、気軽に実行できません。なので実行する前にしっかり考えるようになるので良いのです、
的なことが書かれています。そんなバカなことを考えているようです。ひと手間入ったらやりませんよきっと。
便利にするつもりの機能が不便にする

テレビのリモコンとか、一部の電化製品には一般人が使わないような機能がたくさんついています。
作ったエンジニアは、機能がたくさんあれば便利だろう、ユーザーが喜ぶだろうと思って作っています。けれども一般ユーザーにとっては、たくさんボタンや機能がありすぎると複雑で使いにくいのです。作る人が使う人の気持ちを考えていません。
初心者の気持ちを考えた指導が必要

私はエクセルのVBAプログラミングを初心者にマンツーマンで教えています。初心者、しかもプログラマーを目指す人ではなく、事務処理でエクセルを使っている人が主な対象です。難しいことはやりませんから、私が教える内容は、そのへんの本屋で売っているエクセルの本に書いてあります。
けれども初心者は技術書を読み進めることができないのです。初心者向けに説明された本でも、分からないところがあるとそこで止まってしまって進めません。かといって、細かく亭々に説明されすぎていると、本は厚くなってしまって読む気が失せてしまいます。
いくら良い本や教材があっても、初心者には敷居が高いことが多いのです。
そこでマンツーマンで教わることで、最初の敷居をクリアできるので意味があるのです。
そんな初心者の気持ちを考えずに、便利な(?)ツールを作っても使われません。そう感じたいい例でした。
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